他人ごとではなく自分ごととして 芳川みち子さん

 

芳川2013年3月、会派を超えた協議会である「環境協働会議」を設置したとき、「19年間勤務した職場(印刷会社)を退職したので、ぜひ一緒に活動したい」と言ってくださったのが芳川さん。
以後、田んぼプロジェクトを中心に大活躍だ。
「農業ははじめて。わからないことだらけだけど、他人ごとにしないで自分ごととして、しっかりと見たいと思います」
そう言っていたのが2013年夏の草取りイベントだった。それから1年、NPO法人化をする当会の「お母さん的存在」として役員にもなり、存在感を増している。
芳川さんが環境協働会議に参加したのはわけがあった。
幼い2人の子どもの子育て真っ最中の芳川さんの長女は、結婚して福島に住んでいたが、2011年3月の大震災をきっかけに、実家の和光に里帰り避難をしていたのだった。
芳川さんの娘さんは福島で教師をする夫と離れて暮らすことになり、そんな娘を助けながらさまざまな問題に対処していた。
「今回のことがあって痛感した。国の発表をそのまま信じたり、多くの人が云うからではなく、さまざまな情報を消化して、自分で判断できる力をもちたい。今からでも遅くはないはず。今までそうしてこなかったからこそ、今からそうしたいと思うの」
國學院大學を卒業後、まだ女性編集者のたいへん少なかった時代に辞書編纂にも携わった経験がある。子育て中もいろいろな仕事をしたが、結局若き日にじゅうぶんやり遂げることができなかった「本に携わる仕事をしていたい」という思いで、最後の仕事は和光市内にある印刷会社。ていねいな仕事ぶりには定評があり、今でも人手不足のときにはお呼びがかかる。
「市民活動は家庭と仕事だけではめぐりあえないいろいろな人と出会えて楽しいね」そういって優しく笑う芳川さんを見ていると、スタッフはこころがなごむ。
口数が少ないながらも、きっぱりと「まずはやってみること。やっていることから見えてくるものがある」。1年前と比べてはるかにチャレンジングだ。趣味は版画で好きな植物はススキ。